【ヒロアカ】僕のヒーローアカデミアのOP・ED!映画主題歌を一挙に解説

『僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)』は、堀越耕平さんによる人気漫画で、シリーズ累計発行部数は1億部を超える大ヒット作品です。物語は、超常能力“個性”が当たり前となった世界で、無個性だった少年・緑谷出久(デク)が、憧れのヒーロー・オールマイトから力を受け継ぎ、ヒーローを目指して成長していく姿を描いています。友情、努力、勝利という王道ジャンプ作品の魅力に加え、ヒーローとヴィランの正義の在り方に迫る深いテーマ性、スピーディーなバトル描写、個性豊かなキャラクターたちが人気を支えています。TVアニメも第7期(2025年6月現在)まで続くロングランシリーズとなっており、その主題歌や劇場版の楽曲も多くのファンの心をつかんできました。

本記事では、そんなヒロアカのアニメOP・EDテーマ曲、さらには映画主題歌を一挙に解説。音楽から作品の世界観をより深く楽しめるよう、各曲の魅力を丁寧に紹介していきます。

この記事をおすすめする人

・『僕のヒーローアカデミア』の主題歌や劇場版曲を詳しく知りたいアニメファン
・作品の歴代OP・ED、映画主題歌探している人
・ヒロアカの音楽を改めてじっくり聴きたい人

目次

僕のヒーローアカデミアの作品概要

本章では、アニメを彩る楽曲に入る前に、作品の世界観や魅力を知っていただくために、アニメ版の制作情報と物語の概要をご紹介します。音楽と一緒に物語を楽しむための内容として、ぜひご覧ください。

◾️アニメの制作会社

アニメ『僕のヒーローアカデミア』を制作しているのは、老舗アニメーションスタジオの「ボンズ」です。『鋼の錬金術師』や『文豪ストレイドッグス』などで知られるボンズは、作画のクオリティとアクション演出に定評があります。ヒロアカでは、原作の熱量を忠実に再現しつつ、アニメならではの動きやエフェクトを加えることで、バトルシーンをさらに印象的に演出。各キャラクターの個性も丁寧に描写されており、シリーズを通して高い完成度を維持しています。ボンズの実力が、ヒロアカを国内外で人気のアニメ作品へと押し上げました。

◾️あらすじ

『僕のヒーローアカデミア』の物語の概要を紹介します。個性という能力が当たり前となった世界で、主人公がどのように成長していくのかが見どころです。物語の舞台は、人口の約8割が“個性”という超常能力を持つ世界。ヒーローが職業として成り立つ社会の中で、無個性の少年・緑谷出久(みどりや・いずく)が主人公です。幼い頃からヒーローに憧れていたデクは、平和の象徴であるNo.1ヒーロー・オールマイトと出会い、彼の“個性”ワン・フォー・オールを継承。名門・雄英高校ヒーロー科に入学し、仲間たちと切磋琢磨しながら、一人前のヒーローを目指します。敵(ヴィラン)との激闘や仲間との絆、そしてヒーローという存在の意味を問いかける、熱くも深いヒロアカのストーリーは多くのファンの心を掴み続けています。

主な登場人物

『僕のヒーローアカデミア』の大きな魅力のひとつが、個性豊かで魅力的なキャラクターたちの存在です。ヒーローを目指す生徒たちはもちろん、彼らを支えるプロヒーローたち、そして物語に緊張感を与えるヴィランたちに至るまで、丁寧に描かれた人物像が多くのファンを惹きつけています。とくに敵(ヴィラン)側のキャラクターにも強い人気があり、彼らの背景や信念が物語に深みを加えています。

この章では、主要キャラクターと担当声優、さらに注目のヴィランたちをご紹介します。

キャラクター名声優特徴・役割
緑谷出久(みどりや いずく/デク)山下大輝本作の主人公。無個性だったが、オールマイトから“ワン・フォー・オール”を受け継ぎ、雄英高校でヒーローを目指す。真面目で努力家。
爆豪勝己(ばくごう かつき)岡本信彦デクの幼なじみでライバル的存在。“爆破”という攻撃的な個性を持ち、攻撃力・機動力ともにトップクラス。
麗日お茶子(うららか おちゃこ)佐倉綾音デクのクラスメイトで明るく優しい性格。個性は“無重力(ゼログラビティ)”。重力を自在に操れる。
轟焦凍(とどろき しょうと)梶裕貴冷静沈着な実力者。父はNo.2ヒーロー・エンデヴァー。個性は“半冷半燃”で、氷と炎を操る。
飯田天哉(いいだ てんや)石川界人クラスの委員長的存在で真面目な性格。個性は“エンジン”。脚部のエンジンで超高速移動が可能。
オールマイト三宅健太元No.1ヒーローで“平和の象徴”。デクに力を託し、彼の成長を見守る師匠的存在。個性は“ワン・フォー・オール”。
相澤消太(あいざわ しょうた/イレイザーヘッド)諏訪部順一雄英高校ヒーロー科の担任。個性“抹消”で、他人の個性を一時的に無効化できる。冷静沈着な指導者。
死柄木弔(しがらき とむら)内山昂輝敵(ヴィラン)連合のリーダー的存在。個性“崩壊”により、触れたものを破壊する。ヒーロー社会の崩壊を目論む。

【その他の登場人物】
八百万百(やおよろず もも):井上麻里奈
切島鋭児郎(きりしま えいじろう):増田俊樹
蛙吹梅雨(あすい つゆ):悠木碧
上鳴電気(かみなり でんき):畠中祐
常闇踏陰(とこやみ ふみかげ):細谷佳正
芦戸三奈(あしど みな):喜多村英梨
耳郎響香(じろう きょうか):真堂圭
峰田実(みねた みのる):広橋涼
尾白猿夫(おじろ ましらお):三好晃祐
砂藤力道(さとう りきどう):奈良徹
瀬呂範太(せろ はんた):古島清孝
青山優雅(あおやま ゆうが):桑野晃輔
物間寧人(ものま ねいと):天﨑滉平
ホークス:中村悠一
トガヒミコ:福圓美里
エンデヴァー:稲田徹ミルコ:木下紗華
プレゼント・マイク:吉野裕行
グラントリノ:緒方賢一
荼毘(だび):下野紘
ステイン:井上剛

【歴代OP】僕のヒーローアカデミア

『僕のヒーローアカデミア』のオープニング主題歌は、物語の始まりを告げる大切な存在です。毎クールごとに変わる楽曲には、その時期のストーリーやキャラクターたちの心情が色濃く反映されており、アーティストの個性と作品の世界観が絶妙に融合しています。熱いバトル、友情、葛藤など、さまざまな感情が込められた曲の数々は、作品をさらに深く楽しむための欠かせない要素です。

この章では、第1話から最新話までの歴代オープニング楽曲を、それぞれの魅力とともに解説していきます。

◾️THE DAY / ポルノグラフィティ(第1話~第13話)

ポルノグラフィティの『THE DAY』は、第1話から第13話で使用されたオープニングテーマです。鮮やかなバンドサウンドと切迫感のあるテンポが、ヒーローを目指す少年たちの原点を強く印象づけます。特に序盤のギターリフとリズムの融合は、物語の始まりにふさわしい高揚感を与えてくれます。ボーカルには葛藤や希望がにじみ出ており、情景と感情がひとつになったような一体感が生まれています。構成全体に緻密な工夫が施され、聴くたびに物語の起点に立ち返らせてくれるような説得力があります。デクの成長とともに心に残り続ける、シリーズのスタートを飾る象徴的な一曲です。

◾️ピースサイン / 米津玄師(第14話~第26話)

米津玄師さんの『ピースサイン』は、第14話から第26話で流れ、成長を続けるキャラクターたちの歩みと重なるような一曲です。序盤から走り出すようなリズムが心をつかみ、哀愁を帯びた旋律が映像と共に印象を残します。バンドサウンドに繊細な電子音が重なり、楽曲全体に浮遊感と疾走感が同居しています。ボーカルにはどこか痛みと祈りが宿っており、ただ明るいだけではない、複雑な感情が込められています。作品の核にある正義や信念というテーマが、音楽として見事に立ち上がっているように感じられます。アニメと共鳴しながらも、独立した楽曲としての完成度も高い作品です。

◾️空に歌えば / amazarashi(第27話~第38話)

 amazarashiさんの『空に歌えば』は、第27話から第38話にかけて使用され、内面の葛藤や不安を浮かび上がらせるような力を持っています。ピアノとストリングスが印象的に響き、無機質さと感情の波が交錯するアレンジが緊張感を生み出しています。ボーカルは感情を押し込めながらも確かに伝えるような静かな強さを持ち、聴き手に深く語りかけてきます。言葉の選び方や音の配置には細やかな意図が感じられ、映像と重なることで物語の奥行きが広がります。ただ楽しいだけではないこの作品の世界観を、音楽として深く掘り下げた一曲として記憶に残る楽曲です。

◾️ODD FUTURE / UVERworld(第39話~第51話)

 UVERworldの『ODD FUTURE』は、第39話から第51話で使用され、個性とは何かを問い続ける物語の中盤を強烈に彩っています。歪んだギターと低音の効いたビートが衝動的なエネルギーを生み出し、音が空間を切り裂くように突き進みます。ボーカルは冷静さと激しさのバランスが絶妙で、理性と感情がせめぎ合う様子を音で表現しています。複雑な構成と多彩なサウンドの展開により、聴いている間ずっと緊張が持続するような感覚が残ります。作品内の激化する戦いや、キャラクターたちの決意に寄り添いながら、音楽として独立したドラマ性も備えています。強く印象に残る仕上がりです。

◾️Make my story / Lenny code fiction(第52話~第63話)

 Lenny code fictionによる『Make my story』は、第52話から第63話にかけて使用されました。軽快なギターから始まる展開は、ヒーローを目指す若者たちの決意を感じさせる力強いスタートです。跳ねるようなビートに乗せて、疾走感あふれるバンドサウンドが物語の熱量を引き上げています。特に中盤からのアレンジは場面の移り変わりと呼応し、感情の高まりを演出。ボーカルはまっすぐな表現が印象的で、飾らない言葉とサウンドが響き合います。シリーズが勢いに乗るタイミングで流れたこともあり、キャラクターたちの成長と努力を象徴するような印象深い楽曲となっています。

◾️ポラリス / BLUE ENCOUNT(第64話~第77話)

BLUE ENCOUNTの『ポラリス』は、第64話から第77話までのオープニングを飾り、戦いの中で揺れ動く心情を映し出すようなサウンドが印象的です。アコースティックな要素と歪んだギターが絶妙に融合し、静と動のコントラストがドラマ性を際立たせています。ボーカルは語りかけるように始まりながら、徐々に情熱が燃え上がるような展開を描き出します。一音一音に込められたメッセージ性が強く、画面の緊張感と重なって高い没入感を生み出しています。仲間との絆やそれぞれの選択をテーマにしたエピソード群と響き合い、物語の中で確かな存在感を放つオープニングナンバーです。

◾️スターマーカー / KANA-BOON(第78話~第88話)

 KANA-BOONの『スターマーカー』は、第78話から第88話まで使用され、希望や未来を描くような開放感あふれる一曲となっています。イントロのリズムが始まりの予感を感じさせ、勢いのあるギターと重なることで前向きなエネルギーを生み出します。明るさの中にほんの少しの切なさを感じさせる構成が、成長や別れを描くシーンと重なって深い印象を残します。ボーカルは高揚感のあるトーンで楽曲を包み込み、聴く側の気持ちを軽やかに持ち上げてくれます。映像の展開とも相まって、青春のまぶしさと苦しさの両方を音に込めたような魅力が光る作品です。

◾️No.1 / DISH//(第89話~第101話)

DISH//による『No.1』は、第89話から第101話で使用され、各キャラクターが自らの限界に挑む姿を音楽として支える存在です。力強いビートと鮮やかなギターワークが印象的で、サウンドが進むごとに熱量が加速していきます。ボーカルには確かな説得力があり、全体の楽曲構成と共に強い意志を感じさせる仕上がりです。繰り返されるリズムが緊張感を高め、戦いに臨む者たちの静かな闘志を後押しします。作品の中でも重要な転機を迎える話数とリンクし、視覚と聴覚の両方から心を刺激するオープニングです。エモーショナルなだけではなく、芯の通った表現が魅力です。

◾️Merry‐Go‐Round / MAN WITH A MISSION(第102話~第113話)

MAN WITH A MISSIONによる『Merry‐Go‐Round』は、第102話から第113話までのオープニングテーマとして使用されました。硬質なギターリフと疾走感あるビートが織りなすサウンドは、激化する戦いの中にある覚悟や葛藤を色濃く映し出しています。ラップと歌唱が交差する構成は楽曲の勢いをさらに高め、作品にスリリングなテンションを加えています。音の重なりはシンプルながらも奥行きを感じさせ、映像の展開とともに物語の深みをより引き出しています。キャラクターたちが直面する選択や苦悩のシーンと見事にリンクしており、シリーズ全体の空気を一気に塗り替えるような力を持つナンバーです。

◾️ひたむき / SUPER BEAVER(第114話~第126話)

SUPER BEAVERの『ひたむき』は、第114話から第126話にかけて使用されました。バンド特有の緻密なリズムとエモーショナルなボーカルが融合し、真っ直ぐに進もうとする意志を強く感じさせます。序盤から熱量のあるギターとドラムが展開を引っ張り、楽曲全体に芯のある推進力が生まれています。無理に飾らず、それでいて確かな決意を感じさせるサウンドが、キャラクターたちの歩みに自然に寄り添っています。視聴者の心に残る理由は、その誠実な楽曲構成と表現力の高さにあります。困難に立ち向かう姿勢と重なるような一曲として、物語の緊張感をより深く印象づける存在です。

◾️ぼくらの / Eve(第127話~第138話)

 Eveによる『ぼくらの』は、第127話から第138話に使用され、複雑な心情や揺らぎを独自の音楽表現で描き出しています。浮遊感のあるイントロから、どこか不安定でありながら美しい旋律が展開され、聴き手を物語の内面へと引き込んでいきます。高低差のあるサウンドや細やかなリズムの変化が、キャラクターたちの葛藤と呼応し、深い余韻を残します。ボーカルは感情の波を丁寧にすくい上げるような語り口で、作品の空気を優しく包み込みます。全体を通して、派手さよりも表情の変化を大切にした構成が印象的で、展開の一つひとつを心に刻むようなオープニングとなっています。

◾️誰我為 / TK from 凛として時雨(第139話~第147話)

 TK from 凛として時雨による『誰我為』は、第139話から第147話にかけて使用され、その音の緊張感と複雑な構成が際立った存在感を放っています。細やかなギターの刻みと変則的なビートが交差するサウンドは、混沌とする物語の雰囲気を強く反映しています。ボーカルは抑制と解放を行き来しながら、感情の振れ幅を鋭く描写しており、映像との親和性も非常に高いです。決してわかりやすい楽曲ではありませんが、その分、聴き込むほどに深まる魅力があります。シリーズの緊張感が極まるタイミングに流れることで、物語にさらなる厚みを加え、印象を強く残す一曲となっています。

◾️カーテンコール / 優里(第148話~第159話)

 優里さんの『カーテンコール』は、第148話から第159話まで使用され、物語の一区切りにふさわしいドラマチックなナンバーです。ピアノとギターのアンサンブルが穏やかに始まり、徐々に感情を積み重ねるようにサウンドが広がっていきます。温もりを感じさせる歌声と緩やかなテンポが、これまでの戦いや別れを振り返るような余韻を生み出しています。ただ悲しみを描くだけでなく、未来への一歩を優しく後押しするような前向きさも宿っており、静かに心を揺らします。一連の激しい展開が落ち着いた今、改めてキャラクターたちの思いに寄り添うような一曲です。

【歴代ED】僕のヒーローアカデミア

エンディング主題歌は、物語の余韻をじっくりと楽しませてくれる存在です。激しい展開の後に流れる曲が、視聴者の心を落ち着かせたり、登場人物たちの想いをやさしく照らしたりと、さまざまな役割を担っています。アーティストによる多彩な表現が、作品に奥行きを与えてきたのも特徴です。

この章では、全話を通して登場した歴代エンディング楽曲を取り上げ、それぞれの魅力や印象的なポイントを丁寧にご紹介します。

◾️HEROES / Brian the Sun

Brian the Sunによる『HEROES』は、第1話から第13話までのエンディングを飾った楽曲です。ストレートなロックサウンドと温かみのあるボーカルが印象的で、主人公たちの成長や友情を後押しするような構成となっています。激しすぎず、かといって穏やかすぎないバランスが、序盤の物語に自然と寄り添っていました。音数の多いバンドアレンジながらも過剰にならず、じっくりと感情を伝えてくれる安定感があります。作品の世界に寄り添いながら、キャラクターたちの可能性をそっと照らすような楽曲です。

◾️だから、ひとりじゃない / Little Glee Monster

Little Glee Monsterの『だから、ひとりじゃない』は、第14話から第26話のエンディングとして使われました。重なり合う歌声と丁寧に構成されたハーモニーが印象的で、希望を感じさせる温かい雰囲気をまとっています。力で押すというよりも、静かな芯を持った前向きな楽曲で、登場人物たちの心情をそっと包み込むように響きます。派手さはなくとも、真っすぐな感情が楽曲全体に満ちており、作品の余韻を豊かに彩ってくれます。物語が進み、仲間の存在が深まっていく時期にぴったりの曲といえるでしょう。

◾️だってアタシのヒーロー / LiSA

第27話から第38話のエンディングを彩った『だってアタシのヒーロー』は、彼女の鋭さと温もりを両立させたナンバーです。ロック調のアプローチながら、楽器編成は繊細で、力強くも優しい印象を与えています。一人では越えられない壁や、誰かへの思いを抱えながら成長していく登場人物の姿が、楽曲の空気と響き合っています。高低差を活かした構成により、感情の振れ幅が豊かに表現されており、エンディングという限られた時間の中で物語の続きを感じさせる深みを生み出していました。

◾️アップデート / miwa

miwaさんが歌う『アップデート』は、第39話から第51話までのエンディングテーマとして使用されました。爽やかなテンポと柔らかなサウンドが絶妙に調和しており、作品の終わりに心を穏やかに切り替えてくれるような存在感を放っていました。歌声の透明感が印象的で、静かに未来を見つめていくようなトーンが楽曲全体を支えています。言葉のひとつひとつが丁寧に響くことで、物語の余白を彩りながら聴き手の気持ちを優しく後押ししてくれます。新たな決意や変化の兆しを感じさせる楽曲です。

◾️ロングホープ・フィリア (TV Limited) / 菅田将暉

第52話から第63話のエンディングとして起用された『ロングホープ・フィリア (TV Limited)』は、菅田将暉さんが持つ表現力が強く活かされた楽曲です。穏やかさと内に秘めた熱を両立させた構成で、過去と未来を同時に見つめるような視点を感じさせます。ゆったりとしたリズムに重なる言葉の数々が、物語に寄り添うように響き、登場人物たちの心の動きに共鳴しています。派手な展開を見せるわけではなく、じんわりと染み込むような余韻を残しながら、エンディングにふさわしい感情の揺らぎを描き出しています。

◾️航海の歌 / さユり

さユりさんによる『航海の歌』は、第64話から第77話までのエンディングを担当しました。ギターのアルペジオが印象的なイントロから始まり、揺れる心をそのまま音にしたような浮遊感のある展開が特徴です。強く叫ぶのではなく、静かに語りかけるような歌唱が心に残ります。登場人物たちがそれぞれの信念を胸に進んでいく物語と響き合い、余韻あるラストシーンを引き立てていました。感情の波に揺られるような構成と、どこか不安定でありながら確かな意志を感じさせる雰囲気が、作品の世界観と心地よく重なります。

◾️Shout Baby / 緑黄色社会

第78話から第88話までのエンディングとして使用された『Shout Baby』は、緑黄色社会が持つ柔らかなバンドサウンドと力強いボーカルが美しく融合した楽曲です。静かな始まりから次第に高まっていく構成は、作品の展開と見事に呼応し、日々の葛藤や希望を丁寧に描き出しています。派手な展開ではなく、繊細な音使いとリズムが心地よく流れ、感情の移ろいをじっくりと伝えてくれます。抑えた熱量を感じさせるアレンジにより、登場人物たちの決意や揺らぎを一層引き立てる効果を生み出していました。

◾️足跡 / the peggies

the peggiesが手がけた『足跡』は、第89話から第101話にかけてエンディングで流れました。軽快なリズムと温かみのあるギターフレーズが印象的で、物語の中で一歩ずつ前に進んでいくキャラクターたちの歩みを象徴するような楽曲です。華やかさに頼らず、誠実に紡がれる音と歌声は、日常の中にある成長や希望を自然に描いています。メロディーの流れが心地よく、聴いている側にも前向きな気持ちを届けてくれます。特定のキャラクターだけでなく、物語全体を優しく包むような余白のある作品です。

◾️嘘じゃない / 崎山蒼志

第102話から第113話に登場した『嘘じゃない』は、崎山蒼志さんが持つ独自の音楽性が強く反映された楽曲です。切り取ったようなコード進行と一音一音が際立つサウンド構成により、感情の細部まで描き出されています。高音域を多用するボーカルが印象的で、淡々とした言葉の中に深い想いがにじみ出ています。物語が大きく動き出す局面において、静かに寄り添いながらも揺さぶりを与えるエンディングでした。装飾を抑えた構成が逆に余韻を引き立て、終わりと始まりの狭間を美しく演出しています。

◾️SKETCH / 秋山黄色

秋山黄色が歌う『SKETCH』は、第114話から第126話までのエンディングを飾りました。淡いエレクトロニックな音色が絡み合い、柔らかながらも力強さを秘めたボーカルが物語の緊張感とリンクしています。繊細な旋律の中に浮かび上がる感情が、登場人物たちの葛藤や成長を見つめる目線を表現しているようです。音の重なりが豊かでありながらも散漫にならず、物語の余韻をじっくりと味わわせる仕上がりです。静かに胸に響く世界観が印象的なEDです。

◾️キタカゼ / SIX LOUNGE

『キタカゼ』は、第127話から第138話のエンディングテーマとしてSIX LOUNGEが提供しました。独特の渋みとブルージーなギターサウンドが特徴で、抑制されたボーカルが力強さと冷静さを兼ね備えています。ストーリーの中でキャラクターたちが直面する現実や決断を反映するような落ち着いた空気感が漂い、深みのある聴きごたえを持っています楽曲全体の緩急がメリハリを生み、エンディングに心地よい重厚さを添えました。

◾️蕾 / Omoinotake

Omoinotakeが歌う『蕾』は、第139話から第147話までのエンディングで、温かみのあるピアノと滑らかなボーカルが特徴的です。曲調は穏やかでありながら、芯のある表現が登場人物たちの希望や未来への一歩を感じさせます。メロディーは優雅に流れ、穏やかながらも確かな力を秘めている印象です。楽曲が持つ落ち着いた雰囲気は、物語の進行と絶妙に呼応し、視聴後の感情をやわらかく包み込んでくれます。

◾️六等星 / ざらめ

『六等星』は、第148話から第159話のエンディングテーマとしてざらめが担当しました。シンプルながらも深みのあるアレンジと、透き通るようなボーカルが印象的です。静かに語りかけるような歌声が、作品の静謐な瞬間や葛藤を映し出し、物語の余韻をじっくりと味わう時間を生み出しています。落ち着いたトーンと緩やかなリズムが、キャラクターの内面に寄り添い、視聴後の余韻を静かに広げました。

文化祭編演奏曲:Hero too

『Hero too』は『僕のヒーローアカデミア』第86話に登場した楽曲で、文化祭のシーンで印象的に使われています。この曲はヒーローとしての覚悟や挑戦をテーマにし、エネルギッシュなサウンドが特徴です。演奏の熱気が物語の高揚感を引き立て、キャラクターたちの成長や絆が感じられます。力強さと爽快感が融合したメロディーは、視聴者に前向きな気持ちをもたらし、作品の魅力をさらに深めています。文化祭の特別な場面を彩る大切な一曲として記憶に残るでしょう。

【劇場版主題歌】僕のヒーローアカデミア

◾️ロングホープ・フィリア / 菅田将暉

菅田将暉さんが歌う『ロングホープ・フィリア』は『僕のヒーローアカデミアTHE MOVIE〜2人の英雄〜』の主題歌です。

哀愁を帯びたメロディーと伸びやかな歌声が融合し、物語の葛藤や希望を見事に表現しています。

楽曲は感情の揺れ動きを丁寧に映し出し、登場人物たちの成長や絆を繊細に彩りました。

曲全体の流れに引き込まれ、作品のテーマに寄り添う優れた一曲となっています。

映画の世界観を一層深める役割を果たしています。

◾️ハイヤーグラウンド / sumika

sumikaによる『ハイヤーグラウンド』は『僕のヒーローアカデミアTHE MOVIEヒーローズ:ライジング』の主題歌に選ばれました。

明るく勢いのあるリズムが特徴で、未来への挑戦を力強く後押ししています。

歌声の伸びやかさが高揚感を生み、作品の持つ熱量や躍動感を巧みに伝えています。

全体を通してエネルギッシュな雰囲気が続き、映画の感動を盛り上げる存在となりました。

メッセージ性の強い歌詞が物語の進行と呼応して印象的です。

◾️エンパシー / ASIAN KUNG-FU GENERATION

ASIAN KUNG-FU GENERATIONが担当した『エンパシー』は『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』の劇中歌です。

刻まれるギターのリフとシャープなボーカルが戦いの緊迫感を引き出しています。

楽曲はドラマチックな構成で、物語の激しい展開に寄り添いながらキャラクターの葛藤を浮き彫りにしました。

多層的な音の重なりが心の揺らぎを表現し、作品世界に深みを加えています。

◾️ホムンクルス / Vaundy

Vaundyさんの『ホムンクルス』は『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』の主題歌として選ばれました。

透明感のある歌声と繊細な音のアレンジが調和し、キャラクターの内面を静かに描いています。

感情の揺れを細やかに表現するメロディーが印象的で、物語の心情に深く入り込める構成となっています。

映画のテーマを静かに支える落ち着いた楽曲で、鑑賞後も余韻が残ります。

◾️Gift / Vaundy

劇場版のエンディングテーマ『Gift』もVaundyさんによる作品で、映画の締めくくりに柔らかな温かみを添えています。

ゆったりとしたリズムの中で優しい歌声が響き、物語の余韻を静かに包み込みました。

歌の持つ柔和な雰囲気が登場人物たちの絆や成長を穏やかに祝福しており、劇場版の感動を心に留める役割を担っています。

全体の調和が心地よく、感情に寄り添う楽曲です。

まとめ

『僕のヒーローアカデミア』は、物語の熱さと登場人物たちの成長を、音楽とともに鮮やかに描いてきました。オープニングやエンディング、そして劇場版主題歌の数々は、作品世界と深く結びつき、視聴者の心に強く刻まれています。各楽曲が場面ごとの感情を彩り、ストーリーにさらなる奥行きを与えてきたことは間違いありません。アーティストたちの個性あふれるサウンドとメッセージが、ヒーローたちの奮闘と重なり、多くの人々に勇気や希望を届けています。これからも作品と音楽が紡ぐ新たな物語に注目していきたいところです。

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