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ピアノ初心者向けのクラシック音楽。入門にオススメの定番曲

ピアノを始めたばかりの方にとって、クラシック音楽は少し敷居が高いように感じられるかもしれません。でも実は、初心者でも楽しめるやさしいメロディーの名曲がたくさんあります。短くて覚えやすいフレーズや、ゆったりとしたテンポの曲を選べば、譜読みの練習にもぴったり。クラシックならではの美しい響きを感じながら、基礎テクニックも自然と身につきます。この記事では、入門に最適なクラシックの定番曲を厳選してご紹介。
・ピアノ初心者でもクラシック音楽を楽しみたい人
・有名なクラシック曲から練習を始めてみたい人
・美しいメロディーに触れながら、演奏の基礎を身につけたい人


saku
Webディレクター
日本最大手の音楽メディア編集者 | 5年間ディレクションやライターを担当。アーティストインタビューやライブレポート、特集記事の企画・編集を手がけ、数多くの音楽情報を届けてきた実績を持つ。
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KCO
楽器店勤務のベーシスト。
日頃から演奏して新しい機材に興味津々な毎日です。ベース以外にもピアノやフルートも。楽器以外にもカメラを持って一人旅も楽しんでいます。
代表的なクラシック音楽の作曲家と代表作
【J.S.バッハ(Johann Sebastian Bach)】
ドイツ・バロック音楽の巨匠であり、「音楽の父」と称されています。複雑でありながら緻密な対位法や宗教的情熱に満ちた作品群は、時代を超えて愛されています。教会カンタータから鍵盤曲、室内楽まで幅広く手がけ、現代音楽教育においても重要な存在です。特に鍵盤曲においては、音楽理論と感性の両面から高く評価されています。
【ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)】
古典派からロマン派への橋渡しを果たしたドイツの作曲家で、「楽聖」と称されています。聴力を失いながらも数多くの傑作を生み出し、音楽の精神的深さを切り開きました。ピアノソナタ、交響曲、弦楽四重奏曲など多くのジャンルで革新をもたらし、情熱と構築美が共存した音楽は今も多くの人を魅了し続けています。
【テオドール・エステン(Theodor Oesten)】
19世紀ドイツの作曲家で、主に家庭用や教育目的のピアノ小品を多く手がけています。親しみやすく情緒豊かな旋律が特徴で、子どもや初心者にも演奏しやすい作品が多いことから、音楽教育の現場で今も広く親しまれています。特に『人形の夢と目覚め』は、物語性豊かな表現力と愛らしさで人気を集めています。
【フランツ・リスト(Franz Liszt)】
ハンガリー出身のロマン派作曲家であり、史上最高のピアニストの一人と称されています。華麗な技巧と情熱的な表現を融合させ、ピアノ音楽の可能性を飛躍的に広げました。宗教的・哲学的なテーマにも関心が深く、作曲だけでなく教育や指揮活動にも尽力しています。ピアノ文学に多大な影響を与えた存在です。
【ロベルト・シューマン(Robert Schumann)】
ドイツ・ロマン派の代表的作曲家であり、文学的要素を多く取り入れた作品が特徴です。詩的なピアノ曲やリート(歌曲)、交響曲など多彩なジャンルで活躍しました。精神的な苦悩を抱えながらも、繊細で深みのある音楽を創出し、クララ・シューマンとの愛も多くの作品に反映されています。教育的な作品も多く残しています。
【エリック・サティ(Erik Satie)】
フランスの作曲家で、印象派や現代音楽に影響を与えた異色の存在です。風変わりなタイトルやユーモラスな楽譜指示など、前衛的な姿勢で知られています。過剰な装飾を排した簡素な和声と旋律で、独自の美学を築き上げました。とくに『ジムノペディ』は、夢幻的で静謐な響きが印象的です。
【フレデリック・ショパン(Frederic Chopin)】
ポーランド出身のロマン派作曲家で、「ピアノの詩人」と呼ばれるほど叙情的で繊細な作品を多く残しています。ほぼすべての作品がピアノ独奏のために書かれており、美しい旋律と和声感覚、優雅な装飾が魅力です。サロン文化の中心人物としても知られ、今も多くのピアニストに愛奏されています。
【ヨハン・パッヘルベル(Johann Pachelbel)】
ドイツ・バロック期の作曲家で、オルガン曲や宗教音楽を数多く残しています。対位法に優れた作風で、後のバッハにも影響を与えました。とくに『カノン』は結婚式などでもよく演奏され、シンプルながら心に残る美しい和声進行で世界中の人々に親しまれています。
【フェリックス・メンデルスゾーン(Felix Mendelssohn)】
ドイツのロマン派作曲家で、古典派的な構成美とロマン派的抒情性を兼ね備えた作風が特徴です。若くして才能を発揮し、指揮者・教育者としても活躍しています。バッハ作品の再評価にも貢献し、芸術全般に通じる教養を備えた人物として尊敬されています。
【ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)】
ウィーン古典派を代表する天才作曲家で、幼少期からその驚異的な才能を発揮しました。ピアノ曲、オペラ、交響曲、協奏曲などあらゆるジャンルにおいて傑作を残し、旋律の美しさと形式の完成度で今も広く演奏されています。その音楽は明快でありながら深い情感に満ち、多くの人の心を惹きつけています。
ピアノ初心者向けのクラシック音楽。入門にオススメの定番曲
◾️G線上のアリア / J.S. バッハ
J.S. バッハの『G線上のアリア』は、優雅な旋律が魅力の作品です。 管弦楽組曲第3番の一部であり、ピアノで演奏する際はゆったりとしたテンポを保つことが大切でしょう。 旋律は流れるようで、和音の動きも穏やかなので初心者でも取り組みやすいといえます。 柔らかい音色を意識すると曲の美しさが際立ちます。 演奏中、呼吸を大切にしながら、丁寧に音を繋げることがポイントです。 静かな情感を感じながら演奏することで、心地よい時間を楽しめます。 音楽表現の基礎を学びたい方にもおすすめの曲でしょう。
◾️エリーゼのために / Ludwig van Beethoven
Ludwig van Beethovenの『エリーゼのために』は、ピアノ初心者に親しまれている名曲です。 軽快なリズムと流麗な旋律が特徴で、演奏を通じて手の動きや指使いの基本を身につけやすいでしょう。 中間部分ではテンポがやや速くなるため、ここを練習することで指の柔軟性も養えます。 曲全体に柔らかい雰囲気があり、弾くほどに表現の幅が広がっていくのが魅力です。 穏やかな気持ちで取り組めば、音の美しさを味わいながら演奏できるでしょう。 ピアノ学習の初期段階にふさわしい楽曲です。
◾️人形の夢と目覚め / Theodor Oesten
Theodor Oestenの『人形の夢と目覚め』は、童話のような世界を描いた親しみやすい曲です。 ゆったりとしたテンポで進み、旋律もわかりやすいため初心者がリズム感や音の強弱を学ぶのに適しています。 物語性が感じられる曲調なので、感情を込めて演奏したくなるでしょう。 指の動かし方も比較的易しく、ピアノの基礎力を育てながら曲の魅力を楽しめます。 弾きながら物語を想像することで、音楽の楽しさが増していく一曲です。
◾️愛の夢-3つのノクターン S.541 R.211 / Liszt Franz
Liszt Franzの『愛の夢-3つのノクターン S.541 R.211』は、美しい旋律と幻想的な雰囲気が特徴のピアノ曲です。 中級者向けの作品ですが、初心者が挑戦しやすい部分もあり、表現力を磨くのに向いています。 やわらかく流れるようなパッセージは、指の独立性やコントロール力を養うのに役立ちます。 ロマンティックな気持ちを込めて演奏することで、音の一つ一つが深みを増していくのが魅力です。 静かに音を響かせることに気をつけると良いでしょう。
◾️こどものための3つのソナタ 作品11 第1番「2.主題と変奏」 Op.118a-2 / Robert Schumann
Robert Schumannの『こどものための3つのソナタ 作品11 第1番「2.主題と変奏」 Op.118a-2』は、童心を感じさせる優しい楽曲です。 Robert Schumannは子どものための作品に温かさを込めており、演奏することで自然な表現力が育ちます。 変奏部分では指の動きに変化があり、柔軟性を養うのに役立ちます。 メロディーは親しみやすく、初心者が楽しく取り組める内容です。 練習を通じて、音のつながりやリズムの感覚を身につけることができるでしょう。 弾きながら音楽の世界を感じられます。
◾️ジムノペディ 第1番 / Erik Satie
Erik Satieの『ジムノペディ 第1番』は、ゆったりとしたテンポとシンプルな旋律が特徴です。 ピアノ初心者がリラックスして演奏を楽しむのに向いています。 和音の組み合わせが穏やかで、無理なく指を動かしながら音楽の流れを感じやすい作品です。 繰り返されるテーマは、演奏の安定感を養うのに役立ちます。 控えめながらも味わい深い響きがあり、演奏を通じて感情を表現しやすいのも魅力でしょう。 心地よい空間をつくりながら、基礎練習の一環として取り組むのに適しています。
◾️ピアノソナタ 第20番 Op.49-2 第2楽章 / Ludwig van Beethoven
Ludwig van Beethovenの『ピアノソナタ 第20番 Op.49-2 第2楽章』は、短くて覚えやすい旋律が魅力的です。 シンプルな構成ながらも表現力を磨くことができ、初心者におすすめの一曲です。 穏やかなテンポで、左右の手の動きを均等に練習できるため、手のバランスを整えるのに役立ちます。 曲の中に見られる小さな変化を感じながら演奏することで、音楽の奥行きを味わえます。 集中して丁寧に取り組むことで、自然に演奏技術の向上が期待できるでしょう。
Ludwig van Beethovenの『ピアノソナタ 第25番 Op.79 第3楽章』は、リズミカルで軽快な雰囲気が印象的です。 短いフレーズが繰り返され、指の動きをスムーズにするのに役立ちます。 リズム感を養いながら、音の強弱をつける練習にもなります。 初心者が自信を持って取り組みやすい作品で、曲の明るい表情が気分を高めてくれます。 集中して練習すると、演奏の楽しさが増していくはずです。 細かい指使いもあるため、根気よく練習を続けることが大切でしょう。
◾️ノクターン 第2番 Op.9-2 / Frederic Chopin
Frederic Chopinの『ノクターン 第2番 Op.9-2』は、情感豊かな旋律が心に響きます。 ゆったりとしたテンポの中で、音の強弱や呼吸を意識した演奏が求められます。 初心者にとっては少し難しく感じる部分もありますが、丁寧に練習することで美しい表現が可能になります。 指の独立性を高める効果もあり、細やかな表現力を育てられます。 心を込めて弾くことで、曲が持つ深い魅力に触れられるでしょう。
◾️カノン / Johann Pachelbel
Johann Pachelbelの『カノン』は、ゆったりとした進行と繰り返される旋律が特徴的です。 ピアノ初心者が和音の連結やリズム感を身につけるのに適しています。 シンプルなパターンを繰り返しながら演奏するため、落ち着いて練習ができるでしょう。 音の重なり合いが美しく、調和を感じながら弾く楽しみがあります。 徐々に強弱をつけていくことで、音楽に深みが加わり、演奏への理解が深まるはずです。
◾️無言歌集 第5巻 Op.62-5 第3曲「ヴェニスの舟歌」 / フェリックス・メンデルスゾーン
フェリックス・メンデルスゾーンの『無言歌集 第5巻 Op.62-5 第3曲「ヴェニスの舟歌」』は、静かな水の流れを感じさせる穏やかな曲です。 ゆったりとしたリズムが続き、弾く際は指の滑らかな動きが求められます。 初心者でも比較的取り組みやすく、音の繋がりを意識しながら表現を楽しめるでしょう。 曲の中で繰り返される旋律は耳に残りやすく、落ち着いた気分にさせてくれます。 旋律の動きは穏やかですが、細かなニュアンスをつけることで奥行きが出せる作品です。 演奏を通じて基礎的なテクニックを磨きつつ、情感豊かに仕上げていける一曲です。
◾️フランス組曲 第2番 BWV 813 メヌエットⅡ / J.S. バッハ
J.S. バッハの『フランス組曲 第2番 BWV 813 メヌエットⅡ』は、明るく軽やかな踊りの曲で、しっかりしたリズム感を養えます。 左右の手の役割がはっきりしているので、バランスをとりながら弾く練習に適しています。 繰り返しのパターンが多く、リズムの取り方を学びやすいのも特徴です。 曲全体のまとまりが良く、ピアノを始めたばかりの方でも取り組みやすいでしょう。 清々しい響きが続き、弾いていると自然と体が動き出すような楽しさがあります。
◾️ピアノソナタ ハ長調 第16番 K.545 第1楽章 / モーツァルト
モーツァルトの『ピアノソナタ ハ長調 第16番 K.545 第1楽章』は、明るく軽快な雰囲気が特徴です。 構造が明瞭で、左右の手の動きが明確に分かれているため、基礎力を養ううえで役立ちます。 シンプルな音の組み合わせが繰り返されることで、音楽の流れを掴みやすくなっています。 演奏しながらリズム感とタッチの調整を学べるので、レベルアップを目指す方に適しています。 親しみやすい旋律が心地よく、ピアノに慣れる入り口としてぴったりの曲です。
◾️ポロネーズ ト短調(BWV Anh.119) / J.S. バッハ
J.S. バッハの『ポロネーズ ト短調(BWV Anh.119)』は、落ち着いたテンポと明瞭なリズムが魅力です。 ポロネーズ特有のリズムパターンを身につけやすく、手の動きを滑らかにする練習に役立ちます。 比較的短いフレーズで構成されているため、部分ごとに丁寧に練習しやすいでしょう。 クラシックらしい格式ある響きが漂いながらも、演奏に楽しさを感じられる一曲です。 リズムを崩さずに弾き切ることで、集中力も養えます。
◾️舞踏会の情景 Op.109 / ロベルト・シューマン
ロベルト・シューマンの『蝶々 作品2 第1曲「仮面舞踏会」』は、軽快で優雅な印象を受ける曲です。 程よい速さのテンポで、手の動きを滑らかにしながら指の独立性を高められます。 演奏中は音の強弱を意識することで、曲の華やかな雰囲気を表現しやすくなります。 情景を思い浮かべながら演奏することで、音楽の楽しさが深まるでしょう。 ピアノ初心者が音楽の楽しさを実感しやすい作品です。
◾️2つのアラベスク 第1番 / Claude Debussy
Claude Debussyの『2つのアラベスク 第1番』は、ピアノを始めたばかりの方にも取り組みやすいクラシック作品の一つです。 なめらかに流れるような音の連なりと、軽やかなリズムが特徴で、弾く人にとって自然と鍵盤の上を舞う感覚が味わえます。 全体を通して明るさと静けさが交差し、音を重ねるたびに情景が浮かんでくるような感覚が生まれます。 複雑な構成ではないものの、指使いや音の重なりを丁寧に表現することで、曲の表情が豊かに広がっていくでしょう。 優雅で親しみやすい響きが魅力で、演奏することで表現する楽しさにも触れられます。 静かに始まり、緩やかに展開していくこの作品は、練習を通じて音楽との距離を少しずつ縮められる一曲です。
◾️インヴェンション 第2番 ハ短調 BWV 773 / J.S. バッハ
J.S.Bachによる『インヴェンション 第2番 ハ短調 BWV 773』は、左右の手が対話するような構成が印象的な一曲です。 音の動きが明確で、指の独立性を養うのに適しているため、ピアノ初心者の練習曲として広く親しまれています。 緊張感と落ち着きが交互に訪れ、拍の流れを意識することで音楽の流れがより鮮明になります。 短い曲ながら、細やかな音の配置にバッハらしさが感じられ、弾き進めるたびに表現の奥行きが見えてきます。 装飾音やテンポの調整を丁寧に行うことで、演奏そのものの魅力も大きく変わるでしょう。 基礎を学びながらクラシック音楽の本質に触れることができる作品として、はじめの一歩にふさわしい楽曲です。
◾️ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第1楽章 / Ludwig van Beethoven
Ludwig van Beethovenによる『ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第1楽章』は、静かなアルペジオで始まる幻想的な楽章です。 低音がゆっくりと支えを作り、その上で高音が流れるように展開される構造が印象的で、感情を乗せやすい一曲でもあります。 テンポは緩やかであるものの、音の長さやバランスを丁寧に扱うことで、空間に広がりを感じさせる演奏が可能になります。 技術的な難易度は比較的抑えられており、ピアノに不慣れな方でも丁寧に練習することで形にしやすい作品です。 音の一つひとつに集中しながら弾くことが求められるため、表現力の土台を築く練習にもなります。 深い静けさと内面に響く構成が魅力の楽曲です。
◾️ロンド・カプリチオーソ ホ長調 作品14, MWV U 67 第1番 アンダンテ / Felix Mendelssohn
Felix Mendelssohnの『ロンド・カプリチオーソ ホ長調 作品14, MWV U 67 第1番 アンダンテ』は、穏やかな雰囲気の序奏が印象に残る楽曲です。 前半部分であるアンダンテは、やや長めのフレーズが続き、手元の動きと表現の両方に意識を向ける練習に適しています。 ゆったりとしたテンポの中で、音の重なりや間の取り方が求められるため、初心者にとって演奏力の幅を広げる第一歩になります。 曲そのものは後半に向けて劇的な変化を見せますが、序奏だけでも十分に魅力があり、響きを大切にしながら演奏することが鍵になります。 穏やかな表現を学ぶ導入としても活用しやすく、美しい構成をもつこの作品は、クラシックの世界に触れる入り口としておすすめできます。
まとめ
クラシック音楽は、ピアノの基礎をしっかり身につけるうえでとても有効なジャンルです。今回ご紹介した曲は、どれも初心者に適したシンプルな構成ながら、演奏する楽しさや達成感を味わえるものばかり。クラシックならではの奥深い世界に触れることで、音楽への理解も深まり、自信にもつながります。お気に入りの一曲から始めて、少しずつレパートリーを増やしていくことで、ピアノの上達もぐっと楽しくなるでしょう。
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