日本のアニメ制作会社として世界的な人気を誇るスタジオジブリ。1985年に設立されて以降、数多くのアニメーション映画を制作している会社です。この記事では、スタジオジブリの作品を語る上で欠かせない主題歌や挿入歌にフォーカスを当てて紹介していきます。映画作品のサウンドトラックを手がける久石譲さんをはじめ、印象に残るテーマソングをピックアップしました。スタジオジブリの作品の世界観をより深いものにする楽曲をぜひチェックしてみてくださいね。
■地球儀 / 米津玄師
映画『君たちはどう生きるか』主題歌に起用された『地球儀』。シンガーソングライターの米津玄師さんが作詞作曲を担当しており、映画公開後のタイミングで発表、およびリリースされました。作中の主人公の姿が思い浮かぶ、人生を描いたような歌詞が印象に残ります。愛する人と過ごした過去と向き合いながら、未来に向かってゆっくりと進んでいく様子が映画や曲のタイトルからも伝わるでしょう。優しくも力強いピアノの音色と温かみのある米津玄師さんの歌声が胸に響く楽曲です。
■ひこうき雲 / 松任谷由実
2013年に公開された映画『風立ちぬ』主題に起用された『ひこうき雲』。シンガーソングライターの荒井由美さん(現、松任谷由実)が1973年にリリースした同タイトルのアルバムの表題曲としてリリースされた楽曲です。航空技術者の堀越二郎が主人公となり、関東大震災や世界恐慌が起こり、不景気の時代を迎えていた当時の日本を描いていた作品を彩っています。堀越二郎と彼の恋人との関係性を思わせる、切なくも美しい歌詞が胸に響く楽曲です。空や雲の様子がじんわりと胸に浮かぶ歌を聴いてみてはいかがでしょうか。
■となりのトトロ / 井上あずみ
スタジオジブリのキャラクターとして高い人気を誇るトトロが登場する映画『となりのトトロ』。1988年に公開されて以降、子供から大人まで幅広い世代から愛されている国民的な作品です。作中の世界観やストーリーを描いた『となりのトトロ』は、シンガーの井上あずみさんが歌唱を担当しました。軽快なリズムのバンド演奏に刻まれる、キャッチーな音色が耳に残ります。誰もが経験した子供時代をイメージさせる、どこかノスタルジーな景色が広がる楽曲です。
■カントリー・ロード / 本名陽子
1995年に公開された映画『耳をすませば』。柊あおいさんの漫画作品を原案としており、アニメーターの近藤喜文さんが監督を担当した作品です。こちらの作品を彩る楽曲として起用された主題歌は、『カントリー・ロード』。アメリカのシンガー、ジョン・デンバーさんが1971年にリリースした楽曲を本名陽子さんがカバーリリースしました。プロデューサーの鈴木敏夫さんの娘、鈴木麻里子さんが作詞を手がけており、青春時代を描いた作品の物語性を深めています。故郷に帰れないことが分かっていても、1人で生きていく覚悟を歌った名曲に耳を傾けてみてくださいね。
■もののけ姫 / 米良美一
監督・脚本・原作を宮崎駿さんが担当した映画『もののけ姫』。「神殺し」をモチーフに描いた日本の文化を感じられる世界観があふれる唯一無二の映画です。こちらの作品の主題歌として制作された曲が『もののけ姫』。宮崎駿さんが作詞、久石譲さんが作曲を担当しました。世界的な活躍をみせるシンガーの米良美一さんが名を知らしめた楽曲としても知られています。自然界の美しさと厳しさを伝える歌詞と作品の物語がみごとに絡み合う楽曲です。切なくも美しい歌声を届ける歌を聴いてみてはいかがでしょうか。
■いつも何度でも / 木村弓
2001年に公開された映画『千と千尋の神隠し』。日本の長編アニメーション映画として300億円以上の興行収入を記録し、国民的な人気を誇る映画として幅広い世代から愛される作品です。こちらの作品の主題歌に起用された曲は木村弓さんが歌唱を担当した『いつも何度でも』。どんなに悲しいことが起きても、明日を夢見て生きる前向きな気持ちが描かれています。木村弓さんが演奏するライアーの音色と彼女の温かい歌声がマッチ。壮大な冒険を終えて、帰路に着く千尋の姿が思い浮かぶ楽曲に仕上がっています。ゆったりとした曲調に癒やされる歌を聴いてみてはいかがでしょうか。
■世界の約束 / 倍賞千恵子
映画『ハウルの動く城』主題歌に起用された『世界の約束』。俳優や声優として活躍する倍賞千恵子さんが歌唱を担当しており、戦火の恋をテーマに描いた作品の世界観を彩る楽曲に仕上がっています。ファンタジーな雰囲気でありながら、どこか現実的な日々をイメージさせる物語をつつみこむような、温かみのある彼女の歌声が印象的。大切な人と出会えた喜びをいつまでも感じられる、感動的なメッセージが胸を打つ歌です。壮大かつ美しいオーケストラサウンドを体験してみてはいかがでしょうか。
■君をのせて / 井上あずみ
宮崎駿監督が原作を書き下ろした初の作品、『天空の城ラピュタ』。1986年に公開された長編アニメーション映画の主題歌として制作された曲が『君をのせて』です。宮崎駿さんが作詞、久石譲さんが作曲を務めており、井上あずみさんが歌唱を担当しました。少年少女が壮大な冒険を繰り広げる作品のテーマを描いた歌詞に仕上がっており、彼女の高らかな歌声とともに展開します。打楽器を主体としたバンド演奏や美しいメロディー、ホルンの音色が響くサウンドを体験してみてください。
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